January 3 2006, No.232
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■ *** http://scousehouse.net/ *** □■ INDEX ■□ ▽フロム・エディター ▼「ベスト・オブ・NLW」(2005年・後期) ▽スカウスハウス・ニュース ▼今週のフォト ―――――――――――――――――――――――――――――― ▽フロム・エディター ―――――――――――――――――――――――――─ NLW □ 新年あけましておめでとうございます。 2006年になりました。 みなさんはどんなお正月を送っていますか? 僕の方は、31日に帰省して、元旦・2日と田舎でほっこりゆったりと過 ごしました。 ついさっき自分の家に帰ってきて、これを書いています。 「よおし今年もがんばるぞぉー」という気持ちと、「今年も無事にお正月 を迎えることができてよかったなあ」という気持ちが、半々という感じで す。 みなさんにとって、平和で明るい2006年になりますように! ― Kaz (03/01/2006) ―――――――――――――――――――――――――――――― ▼「ベスト・オブ・NLW」(2005年・後期) ―――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** 7月9日(土) ******************************* 【7月7日、ロンドンで】 7日に起きたロンドンの同時テロ。 ヘイルウッド出身でロンドン在住のジャーナリスト、ニルファー・アティク が、事件当日に「リヴァプール・エコー」のインタヴューに答えています。 元「エコー」の記者であるニルファーは、現在はロンドンで雑誌の編集 に携わっています。彼女は、爆発事件のあった地下鉄を利用して通勤 しており、この朝も、爆発の直前まで乗っていました。 「職場に着いてニュースを見ようとテレビをつけたら、リヴァプール・スト リート駅の爆発が報道されるところだったわ。でもそのレポートでは、 爆発は電圧関係の事故が原因ってことだったんだけど」 「でもそれから、エッジウェア・ロードやキングズ・クロス、オルドリッジ 駅と次々に爆発のレポートが入って来て、ああこれはもっとシリアスな ことになるなって感じがあった」 「それからうちの弟から電話があって。私がだいじょうぶかどうか心配 してかけてくれたんだけど、彼が、私が話した最後の人になってしまっ た」 「というのは、それから数分のうちに携帯電話が通じなくなったのよ。こ の街で働いてる友人たちに、コンタクトを取りたくても取れなくなった。 被害に遭った駅を通勤で使っている人もいれば、ヘイルウッドの家か ら戻って来る途中の友人もいるんだけど」 「3台のバスが爆発したっていうニュースが入って来て、やっぱりこれ はテロリストの攻撃に違いないってことになったのよね」 「私たちはビルから外へ出ることを禁じられました。通勤途中の同僚か ら電話がかかってきたら家へまっすぐ帰らせるように、家にいるスタッ フはそのままじっとしてもらうようにっていう指示もありました」 「私の同僚のひとりはオフィスに出社する途中で、ヴィクトリアからバス に乗ってちょうどオックスフォード・ストリートの近くにいたらしいわ。で、 彼女はバスを降りるように言われて、そのまま他の乗客と一緒にユー ス・ホステルに連れて行かれたみたい。安全のためにね」 「爆発は自爆テロだったって噂もあるし、今日じゅうにまた爆発があ るっていう噂もあるの」 「みんなできるだけ冷静になろうって努力はしてるけど、でも自分たち の愛する人が無事かどうかわからない状態では、それは難しいことよ ね」 「今すぐにどこか他の場所に行けるんだったら、私はリヴァプールに戻 りたい。ロンドンにいたくない。でも今日は誰もロンドンの外には出させ てもらえないんでしょうね」 *** 7月15日(金) ******************************* 【チャンピオンズ・リーグ 05−06】 13日、チャンピオンズ・リーグの予備予選1回戦のファースト・レグが 行われました。 リヴァプールは、ホームのアンフィールドでTNS(ウェールズ)と対戦し、 3−0(前半:2−0)で快勝しました。 3得点は、すべてスティーヴン・ジェラードによるものでした(8分、21 分、90分)。 移籍を思いとどまってチームに戻って来たキャプテンのハット・トリック に、ラファエル・ベニテス監督はご機嫌です。 「これだよ。これがスティーヴンなんだ。だから、彼はうちにとってもの すごく重要なんだよ」 「うちのチームにも、ファンにとっても大事な存在だ。今日はあらためて そのことを示してくれた。ファンとの関係もうまく行っている」 「期待以上の働きだったね。いつも言っていることだが、彼はチームの 中心となるプレイヤーだ。彼を中心に我々はチームをビルドする。そ れだけの存在だってことは誰もが知っていることだけどね」 「いろんな心配事が無くなって頭がクリアになれば、もっともっとすごい パフォーマンスを見せてくれるかもしれないよ」 「2点だけだったら、ちょっと心配だった。第2戦でもし彼らが先に点を 取れば、試合はわからなくなるからね」 「3点獲って相手を完封。この結果なら、彼らが逆転するのは至難の 業だ。とはいえ、今日の彼らは素晴らしかったと思う。よくオーガナイズ されたプレイに、私は感銘を受けた」 TNSのケン・マッケンナ監督は、まだあきらめていないようです。 「3−0からだってひっくり返せるかもしれないよ。ちょうどリヴァプール がこないだACミランに対してやってのけたみたいにね」 「でも真面目な話、あの3点目は致命的だった。大健闘といえる結果ま であとほんのわずかってとこだった。だがうちの選手たちが見せてくれ た素晴らしいプレイにはとても満足している」 「我々はゲームプランを持ち、懸命にプレイした。ものすごくがんばっ てディフェンスをしたんだが、最後のところでプレイにいくつかミスが重 なって、それが早い時間帯の失点につながってしまった」 「このくらいのレヴェルでは、小さなミスが取り返しのつかないことに なってしまうということだね。うちの坊主たちはあれでちょっとびびった かもしれないね。だが雰囲気に慣れてからは、なかなかやるところを 見せられたと思う」 「しかし最後にジェラードにやられてしまった。アンビリーヴァブルだね、 彼は。ウチ相手に、チャンピオンズ・リーグのファイナルの時のような プレイで向かって来るんだから。それが、あの結果につながったってこ とだね」 「ハーフタイムのとき、ウチのミッドフィルダーたちは疲労でふらふら状 態だったよ。ジェラードとシャビ・アロンソ抑えようとがんばった結果だ。 あの2人は手加減することを知らないようだね。あれじゃあ誰にも止め られないよ」 スティーヴン・ジェラードは、リヴァプールにおける自身初のハットトリッ クについて、こいう話しています。 「3つゴールできたのは良かったけどね。でも誰かに何かを証明した かったとか、そういうんじゃないんだよ。証明する相手は自分だけだと 思ってるし」 「今後のことが決まって、今はハッピーだよ。ほんとはチャンピオンズ・ リーグのファイナルが終わってすぐにサインしたかったんだけどね。ま あでも、もう終わったことだから」 「3つゴールできたこともだけど、このチームのキャプテンでいられるこ とにも、誇りを感じているんだ」 TNSのホームとして行われるセカンド・レグは、19日に北ウェールズ・ レクサムのレースコース・グラウンドで行われます。 *** 7月20日(水) ******************************* 【メンディップスの特別展示】 ジョン・レノンの生誕65周年を記念して、ジョンゆかりの品々の展示が 「メンディップス」で始まっています。 メンディップスは、ジョンが少年時代を過ごした家であり、現在「ナショ ナル・トラスト」によって一般公開されています。 ナショナル・トラストは、未亡人のヨーコ・オノからこれらの貴重な記念 品を借り受けました。 展示されているアイテムには、ジョンが子供の頃に描いた絵、パス ポート、学校の成績表通知表、国家IDカード、乳歯などがあります。 ジョンの絵は、これまで知られていなかったものだそうです。 パスポートは1960年の発行で、「ファブ・フォー」の一員として世界中 を駆け巡った頃から10年後のバンドの解散まで、ジョンの足跡がその まま残されています。 学校の成績表通知表を見れば、ジョンがどの教科が嫌いだったかが わかります。 例えば数学では、ある教師はこう嘆いています。 「彼(ジョン)には、ちゃんと勉強しようという姿勢がまったくない」 ジョンの乳歯は、ドクター・ライオスからヨーコさんにプレゼントされたも のです。 ドクターはかつて、この歯をジョンの育ての親であるミミ伯母さんから 貰ったのだそうです。 ヨーコ・オノの顧問のひとり、シェラー・ジョンストンはこう話しています。 「これらの品々は、後に自分の音楽や精神で世界を変えることになる 若者の内面を探るための、大きなヒントになるはずですよ」 ナショナル・トラストのプロパティ・マネージャー、サイモン・オズボーン はこう言います。 「これらのアイテムはすべて、一家の秘蔵の品々です。できるだけ元々 あったような状態にして展示しています」 「中でも、ジョン少年が描いた絵が特にインパクトがあると思いますね。 家族やお客さんのために、本当にこの家に飾られていたものかもしれ ませんよ」 「この記念すべき年、たくさんの方々に見に来てほしいですね。これら の特別なコレクションを通じて、少年ジョンの極めてパーソナルな側面 を感じてもらえると思います。ヨーコ・オノ・レノンからの惜しみないサ ポートには、感謝の気持ちでいっぱいです」 *** 7月28日(木) ******************************* 【動物たちの避暑作戦】 暑い毎日が続く中、「ノウズリー・サファリ・パーク」の動物たちは、いろ いろな方法で涼しさを得ています。 泥のお風呂で遊んだり、水浴びや水泳をしたり、さらにラッキーなヒヒ は、飼育係にアイスキャンデーをもらっているそうです。 ノウズリー・サファリ・パークのジェネラル・マネージャー、デイヴィッド・ ロスはこう話しています。 「こんなうだるような暑さですからね、動物たちはそれぞれ自分たちの やり方で体を冷やそうとしてますよ」 「サイは泥の中を転げまわるのが大好きなんですよ。彼らは泳げない ですから。ゾウは肩まで水に浸かってますね、長い時間。シカたちは グループになって水辺でバシャバシャやってます。あとの動物は木陰 でじっとしてますかね」 「ヒヒにはアイスキャンデーを与えることにしました。あれは確実に体 温を下げてくれるんですよ。もうみんな、ひったくるようにして持って行 きますね。で、大急ぎでどこかの影に駆け込んで、ゆっくり味わうんで す」 ノウズリー・サファリ・パークは、英国で5つしかないサファリ・パークの ひとつです。 ここでは、ラクダやバッファロー、バイソン、ヌー、ライオン、トラ、シマ ウマ、サル、レイヨウ、ワラビーなどなど、500頭もの動物が暮らして います。 開園は毎日午前10時で、チケット代金は大人£9.5(約1900円)、 子供£6.5(約1300円)、大人2人・子供2人の「ファミリー・チケット」 が£28(約5600円)です。 *** 9月9日(金) ******************************* 【33万人!】 8月29日のバンク・ホリデイ。 「マシュー・ストリート・フェスティヴァル」のフィナーレにあたるこの日、 会場となったリヴァプールのシティ・センターには、およそ33万人もの 群集が詰め掛け、大盛況となりました。 過去最高の2500万ポンドの経済効果(約51億円)があったと、翌日 の「リヴァプール・エコー」紙は伝えています。 午前中はあいにくの雨でしたが、現役のチャート・トッパーであるマクフ ライやレマー、ルーシー・シルヴァス、バステッドのジェイムズ・バウン ス、ブルーのリー・ライアンなどが、メイン・ステージとなったピア・ヘッド の特設ステージに登場し、大歓声に迎えられました。 ロジャー・ケリー(42歳)は、マグフルの自宅から、妻のクレア(38歳) や2人の娘と一緒に観に来ました。 「まるでマージーサイドじゅうの人間がここに集まったって感じだな。街 がこんなに人で埋まったのって見たことないよ。でも素晴らしいよね、 こういうアトモスフィアって」 「家族で出かけるには最高だよね。子供たちもちゃんと自分なりに楽し んでる。うちの娘らもマクフライとレマーが出てくるのを待ちきれないっ て感じだったな。あれほどのビッグネームが観れるってのもブリリアン トじゃないか」 一転して快晴となった午後からは、ピア・ヘッドに特設された3つのス テージを含む合計6箇所の野外会場で大規模なコンサートが行われ ました。今年の特徴として、マージー側対岸のウィラル地区・バーケン ヘッドにも野外ステージが設置され、特別フェリー・サーヴィスがマー ジー河を往復して人々を運びました。 ウィラルのモアトンに住むジョン・リード(23歳)はこう話しています。 「河のこっち側でもやってくれるのって新鮮でいいよね。どのバンドもす ごく上手いし。ほんと楽しいよ」 ウィラル・ツーリズムの責任者キャロル・ジャクソンはこう話しています。 「この有名なフェスティヴァルの1パートをウィラルに任せてもらえて、と ても光栄に思っています。出演者のラインナップもファンタスティックで すしね」 野外ステージだけでなく、市内のパブやクラブ数十箇所で、夜まで延々 と熱いライヴ・パフォーマンスが繰り広げられました。 会場が集中するマシュー・ストリートには例年通り大勢の人々が集まり 、会場に入りきれないファンの長い行列が出来ました。 例年はメイン・ステージが置かれるキャッスル・ストリートは、今年は大 きな遊園地に変身していました。 妹のルイーズ(17歳)と一緒にノッティンガムからやって来たアン・ ウォーカー(21歳)は、こう話しています。 「去年は友だちを訪ねてリヴァプールに来たんだけど、今年も絶対 戻って来なくちゃって思ってたの。ここにはこんなに素敵なアトモスフィ アがあるんだもの。それに、全部フリーだし。それにしても、信じられな いくらい上手にオーガナイズされてるわよね」 世界20ヶ国から集められたバンドの数は、合計で200以上にものぼ ります。 夜は夜で、やはり大勢の音楽ファンがしないのパブやバーに繰り出し、 遅くまで楽しみました。 リヴァプール・カルチャー・カンパニーのチェアマン、ドラモンド・ボーン 教授はこう話しています。 「リヴァプールは、多様な音楽を生み、素晴らしい聴衆の集まる街とし て世界中に知られています。このマシュー・ストリート・フェスティヴァル は、なぜこの街が『世界のキャピタル・オブ・ポップ』と呼ばれるのかを 示すのには、まさに完璧な舞台ですよね」 *** 9月22日(木) ******************************* 【リンゴの家】 リンゴ・スターの生家は、解体の危機を免れることはできませんでし た。しかし、消滅だけは避けられそうです。なんとかぎりぎりのところ で。 マドリン・ストリート9番地のリンゴの家は、5400万ポンド(約110億7 000万円)をかけた地区の再開発のために取り壊されますが、解体 後に保管されることになりました。 再開発の対象となったディングルのウェルシュ・ストリート地区の住民 の多くは、住宅の建て替えに賛成でした。 「必要な改修工事は認めるが建物自体は保存してほしい」と望む住民 は、あまり多くありませんでした。 このため、ウェルシュ・ストリート地区の500世帯は、当初の予定通り に全面的な建て替えが行われることになりました。 しかしリヴァプール・シティ・カウンシルは16日、リンゴの生家だけは、 解体後はレンガのひとつひとつまで保存すると約束しました。 フロー・クルーカス議員はこう話しています。 「マドリン・ストリートにあるリンゴの家については、いろんな意見があり ますね。私は事務方に、あの家は解体しても保存しておくように念押し しています。将来的にそれをどうするかは、時が経てば決まってくるで しょう」 *** 9月29日(木) ******************************* 【シンシア語る】 ジョン・レノンの最初の妻、シンシア・レノンの新しい本 “John” が、26 日に出版されました。 シンシアはこの本の中で、ジョンとの結婚生活がどのようなものだった のかを詳しく書き綴っています。 29日にリヴァプールの書店「ウォーターストーンズ」で行われるサイン 会を前に、シンシアが「デイリー・ポスト」紙のインタヴューに答えてい ます。 「ジュリアンにはひどい傷を残してしまってるんじゃないかって思って る。母親が自分の息子に口で説明するのはなかなか難しいことでしょ。 それで、洗いざらい書いてみようと思ったのよ。紙に書くほうがずっと 気が楽だもの」 「ジュリアンに理解してもらえるといいんだけど。私は彼にすべてを伝 えたいと思ったの。自分の父親のいいことも悪いことも、すべてを知っ てほしい」 「あの子はひどい扱いを受けてたし、私は憤りを感じてた。でも時がそ の傷を癒してくれた」 「ジョンは言葉でいじめるのよ。ユーモアまじりのこともあったけど。彼 に殴られたのは一度だけ。それが最初で最後だったわ」 「偉大な芸術家の人生っていうのは、アメイジングだけど悲劇的。だい たいはそういうものだと思うわ」 「多くの人にとっては、ジョンは伝説の人よね。でも私にすれば、彼は 私がソックスを洗ってあげた人なの。それも手でね。だって私たちには 洗濯機がなかったんだもの」 「私はあの結婚を終わらせたくなかったわ。でも私の手から取り上げ られてしまった。とても卑怯なやり方でね。あんなふうにするべきじゃ ないわ、絶対に。でもきっと、彼は後で後悔していたんじゃないかって 私は思ってる」 「本を書くのって、ほんとにたいへんな仕事だった。でも私は書かなけ ればならなかった。ぜんぶを吐き出さないとって思ったの。今が、私自 身が私のストーリーを話す時なんだって」 「本とかフィルムとか、それこそ山のように出てるけど、私自身が納得 できるものはひとつもないんだもの。だから間違いを正しておきたかっ たのよね」 「私には書く資格があると思うの。心から出てきた言葉だし、ここで 綴った一言一言に私は責任を持ちます」 「ジョンの才能には今も感じ入るばかりだし、彼の身に起きたことにつ いては大きな悲しみを覚えるわ。ジュリアンの人生からいなくなってし まって」 「ヨーコとの関係を修復しようとはしてみたんだけど。何回か機会は あったのよ。でも私たちはあまりにも水と油なのよね」 「ジュリアンとショーンが不憫に思えてねえ。兄弟なんだから、もっとお 互い一緒に楽しんだりできればよかったんでしょうけど」 「私もジュリアンも、レノン伝説から逃げることはできないのよね。いつ も世間の人々に興味本位に見られてしまう。でも私は気にしてないわ。 今はわりと普通の暮らしを送れるようになったから」 *** 10月7日(金) ******************************* 【5000枚!】 10月2日、ウィラル半島の西岸、ウエスト・カーヴィーのプロムナード に、5000枚のブラジャーが舞いました。 これは、乳がんの啓発のために、チャリティ団体「ブレークスルー・ブレ スト・キャンサー」のウィラル支部が企画したイヴェントです。 40人のヴォランティア・チームが2時間がかりで5000枚のブラをつ なげ、はためかせました。 チェアマンのジェーン・ボウルトンはこう話しています。 「ファンタスティックな反響だったわ。お天気も最高に味方してくれたし。 びっくりした人もちょっとはいたみたいだけど、みなさんがポジティヴに 受け止めてくれてよかったわ。たくさんの人が募金をしてくれたのよ。 今日は募金が趣旨ではなかったんだけどね。でも今後のチャリティで も使えそうかなって思います」 この日使われた5000枚のブラは、イヴェント終了後にパッキングさ れ、地中海のキプロスへ送られることになっています。 キプロスでは、来年4月に、英国の女性たちが世界記録にチャレンジ することになっているのです。 現在の「ブラつなげ」世界記録は、シンガポールのチームが樹立した 7万9000枚だそうです。 そういえばビートルズはかつて、「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ、人生は ブラの上を流れて行くんだよ」と歌ったものです。 *** 10月22日(土) ******************************* 【トゥーペンス・トゥ・クロス・ザ…アトランティック?】 来週からエンパイア・シアターで上演されるミュージカル『トゥーペンス・ トゥ・クロス・ザ・マージー』が、大西洋を渡ることになるかもしれません。 昨年に続いてのアンコール公演となった今回は、チケットの前売りが 28日間で100万ポンドを超え、エンパイア・シアターの新記録となる ほどの人気です。 これを受けて現在、英国内最大のシアター・グループ、クリアチャンネ ル社から、全国ツアーやブロードウェイでの上演を打診されているそう です。 『トゥーペンス・トゥ・クロス・ザ・マージー』は、1930年代のリヴァプー ルを舞台にしたミュージカルです。 リヴァプールの作家へレン・フォレスターの自伝的小説がオリジナル で、今から約30年前に出版されたこの小説は、英国で400万部を売 り上げる大ベストセラーとなりました。 この作品の英国およびアメリカでの上演権を持っているのが、ミュー ジカルの制作者でもあるロブとアランのフェナー兄弟です。 フェナー兄弟とクリアチャンネル社は、このミュージカルの全国公演に ついて交渉中です。 このミュージカルの脚本家であり作曲家でもあるロブは、こう話してい ます。 「この本は全国的に読まれているわけだから、ショウの方も全国を回っ てもいいかもね」 「もちろん、アメリカでやっちゃいけない理由もないしね」 ロブとアランのフェナー兄弟は、ポップ・ミュージックのバックグラウンド を持ち、リヴァプールのインディペンデント・レーベル「パルス・レコード」 を所有しています。 ロブは続けます。 「僕らにはミュージカルの経験なんてなかったんだけどね。でも、すべ てのリスクを引き受けてこのトゥーペンスをやろうって決心したんだ」 「最初のアイデアでは、僕らは歌だけ作るつもりだったんだよ。でもプロ フェッショナルの脚本家を見つけることができなくて。それでスクリプト を書く役割も僕に回されたってわけ」 「ショウをプロモートするにあたっては、僕らがミュージック・ビジネスで 学んできたマーケティングとかプロモーションのやり方を応用してみた んだよ。それがうまく行ったみたいだね」 今回のリヴァイヴァルでは、エリナー・ブロンが主演女優として登場す ることが大きな話題になっています。 現在71歳のエリナーは、全国的な知名度を持つヴェテラン女優で、 ビートルズ2作目の映画『ヘルプ!』に出演したことでも知られていま す。 「私はライターでもあるんだけど、脚本のアトモスフィアやディテールに 強い感銘を受けてしまってね、それですぐに飛びついたの」 エリナーについて、ロブはこう話しています。 「このショウをドライヴさせるのに、エリナーの起用は自然な選択だっ たよ」 「演劇界では血統書つきだし、数々の賞を受けてるし。もう申し分ない よね」 『トゥーペンス・トゥ・クロス・ザ・マージー』は、10月24日から11月5日 まで、エンパイア・シアターで上演されます。 *** 12月7日(水) ******************************* 【4,500人のサンタクロース】 12月4日の日曜日、今年で2回目となるチャリティ・イヴェント『リヴァ プール・サンタ・ダッシュ』が行われました。 サンタクロースのコスチュームをした大勢のランナーが、リヴァプール のシティ・センターに設けられた5kmのレースコースを走るというイヴェ ントです。 このチャリティ・ランは、ギネス・ブックが公認する世界記録を目指した ものです。 今年のリヴァプールで参加登録をしたサンタクロースは、4,514人でし た。完走者から回収したチケットを、専門の第三者機関が集計した後 に、正式な完走者数が発表されます。 これまでの世界記録は4,260人。参加したサンタクロースのほとんどが 完走していればこれを抜いて世界新記録となりますが、イヴェントの オーガナイザーは、ゴール地点でチケットを渡し忘れた完走者がいる かもしれないと心配しています。 そしてもうひとつの心配は、タイトル・ホルダーであるウェールズの町 ウェルシュプールです。この町でも、同じ日に同様のレースが行われ ているのです。こちらにも4,000人を超えるサンタクロースが参加したと 伝えられています。 オーガナイザーのひとり、アラン・ロスウェルはこう話しています。 「参加してくれた全員が完走してくれてるといいんですけどね。そうなれ ばこっちの勝ちでしょうから」 「来年はもっとビッグなイヴェントにしようっていう計画を立ててるんで す。これを見て面白そうだって思った人みんなに参加してほしいです ね」 『サンタ・ダッシュ』のスタート地点は、キャッスル・ストリートでした。 エヴァトンの有名選手だったデレク・マウントフィールドがスタートの合 図をしたほか、リヴァプールFCのスター選手だったケニー・ダルグリッ シュとイアン・ラッシュが、サンタクロースとなってレースに参加しまし た。 このチャリティ・イヴェントの収益6万ポンド(約1,280万円)は、「 ECHO サンライズ・ファンド」がサポートする「マリーナ・ダルグリッシュ・アピー ル」に寄付されます。 マリーナの夫、ケニーはこう話しています。 「ものすごい反響だよね。こんなにたくさんの人が集まってくれるなんて ね。走った人も寄付した人も、みーんながスターだよ」 ―――――――――――――――――――――――――――――― ▽スカウスハウス・ニュース ―――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** 年末年始のお休みのお知らせ ****** スカウス・ハウスは、12月28日から1月5日まで、お休みとさせていた だきます。どうぞご了承ください。 2006年もどうぞよろしくお願いいたします。 *** 通販のお知らせ ****** 1月6日か7日に、LFCグッズの通販ページをアップいたします。2006 年カレンダーやLFCマガジン、KOP新聞などを用意しています。どうぞ お楽しみに! *** フットボール・チケット手配 ****** 「スカウス・ハウス」では、リヴァプールFCおよびエヴァトンFCの、ホー ムゲーム観戦チケットの手配を承っています。詳細は、ウェブサイトの 「スタジアムへ行こう!」ページをご覧ください。 http://scousehouse.net/football/stadium.htm *** 語学留学生募集中 ****** 「スカウス・ハウス」では、リヴァプールへの語学留学をサポートしてい ます。 最短で1週間の短期留学から長期留学、夏期休暇コース、さらには最 近人気のホームステイ留学など、幅広く対応しています。 詳細については、ウェブサイトの「語学留学案内」ページをご覧くださ い。 http://scousehouse.net/study/index.htm *** ビートルズ・ガイドツアー ****** 「スカウス・ハウス」では、リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの 地を訪ねるガイドツアーをアレンジします。 ガイドはもちろん現地在住の日本人。レギュラー・ツアーのほか、 ちょっとマニアックなツアーも用意しています。また、ご希望により、プ ライヴェート・ツアーのアレンジも承ります。 ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧ください。 http://scousehouse.net/beatles/info.htm *** 原稿募集中 ****** 「リヴァプール・ニュース」では、読者のみなさんからの投稿を募集して います。 旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、ある いは英国に関するものなら何でも歓迎です。 お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。 ―――――――――――――――――――――――――――――― ▼今週のフォト ―――――――――――――――――――――――――─ NLW □ *** 今週のフォト・アルバム ****** 「ベスト・オブ・NLW(2005年・後期)」にちなんだ写真を、「NLW フォト・ アルバム」ページにいくつか掲載します。アップできるのは1月4日以 降ですが、ぜひご覧ください。 http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo232.htm ■ NLW ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *** 毎週火曜日発行 *** □■ 第232号 ■□ ◆発行 SCOUSE HOUSE (スカウス・ハウス) ◇編集 山本 和雄 ◆ウェブサイト http://scousehouse.net/ ◇Eメール info@scousehouse.net ご意見・ご感想・ご質問など、お気軽にお寄せください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメールマガジンは、以下の配信サーヴィスを利用して発行していま す。配信の解除やメールアドレスの変更は、それぞれのウェブサイト からどうぞ。 ◆まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065878.htm ◇めろんぱん 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