April 25 2006, No.248
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     リヴァプール・ニュース / News of the Liverpool World   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NLW ■
         *** http://scousehouse.net/ ***        


□■ INDEX ■□

 ▽フロム・エディター
 ▼リヴァプール・ニュース <2006年4月19日〜4月25日>
 ▽寄稿:「新マージーサウンドのススメ」
 ▼寄稿:「 Football a Go-Go...and Go!! 」
 ▽寄稿:「 Piki と Pikita のリヴァプール旅行記」
 ▼スカウスハウス・ニュース
 ▽今週のフォト


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▽フロム・エディター
―――――――――――――――――――――――――─ NLW □

今週はなんと寄稿が3つ!
内容の素晴らしい原稿ばかりな上に、さらにはそれぞれが写真つき
(ウェブページに掲載しています)です。

このNLWもほんとに充実してきましたね。
創刊当初は、いや、創刊して数年経っても、全部のスペースが僕の原
稿で埋まっていることも珍しくなかったことを思えば、まさに隔世の感が
あります。ほんとに嬉しいです。

…と書きつつ、「そういえば創刊して何年になるのかな?」と考えてみ
て、今初めて気がつきました!
創刊号を配信したのが、2001年の4月24日…そうです、昨日でちょ
うどまる5年なのでした。あれま。

この先何年続くのかは僕自身にも分かりませんが、でき〜るだけ長く
続けて行きたいと思っています。
ひとまずはこの5年間の区切りとして、今まで読んでくださったみなさ
ん、寄稿してくださったみなさん、各配信サイトさん、そしてリヴァプー
ルの人々に、感謝いたします。
これからもどうぞよろしく!!

…なんてことを書いた直後にこういうことを書くのは気が引けるのです
が…。

えーと、来週のNLWは、お休みさせていただきます。
NLWだけではなくて、「スカウス・ハウス」も4月28日から5月5日まで
の8日間がお休みとなります。
どうぞご了承ください。すみませんね。

みなさんも、よいGWをお過ごしください(お休みの方も、そうでない方
も)!

                           ― Kaz (25/04/2006)


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▼リヴァプール・ニュース <2006年4月19日〜4月25日>
―――――――――――――――――――――――――─ NLW □

*** 4月19日(水) *******************************

【プレミアシップ 05−06】
イングランド・プレミアリーグの結果です。

16日、アウェーでブラックバーンと対戦したリヴァプールは、前節に続
いてロビー・ファウラーのゴール(29分)により1−0で勝ちました。

試合終了後、ラファエル・ベニテス監督には、ファウラーと来季も契約
するかどうかについての質問が寄せられました。
ベニテスはこう答えています。
「もう少し分析してみたい。あわてずにね。でももし彼がこの調子で
ゴールを決め続ければ、結論は簡単になる。点を取れば取るほど、残
留に近づくのは確かだ」
「彼は立派なプロフェッショナルだ。来季の契約が決まっているかどう
かってことには関係なく、彼は一生懸命プレイする。リヴァプールを愛
するが故にね。彼は私の考えをよく分かってくれているし、シーズンの
終わりまでしっかりがんばってくれると思う」
「もしも彼に『ノー』と言うのは、私にとっては難しい仕事になる。彼は納
得してくれるだろうけどね。『イエス』と言えれば、私も彼も、そしてサ
ポーターたちもいいんだが」

ファウラー本人は、この質問にこう答えています。
「それについちゃあ、四六時中いろんな人に訊かれるよ。レポーターや
ら街の人やら友人たちからね。でも僕にとっても、他のみんなと同じく
らい不透明なんだよ。今自分が出来るのは、ピッチに出て行ってプレ
イすること、それだけさ」

17日にアウェイでチェルシーと対戦したエヴァトンは、3−0で敗れて
います。

現在のリーグ順位は、リヴァプールが73ポイントで3位、エヴァトンが
45ポイントで12位です。


*** 4月20日(木) *******************************

【ハッピー・バースデイ、ビリー】
4月17日、リヴァプールの伝説のロッカー、ビリー・フューリーの66回
目の誕生日を祝うセレモニーが行われました。
1983年に心臓発作で亡くなったビリーですが、今もファン・クラブは活
動を続けていて、ファンたちは毎年この日にはピア・ヘッドにある銅像
に集まり、思い思いに花束を捧げています。

セレモニーには、ビリーの母ジーンと、弟のアルビー・ワイチャレーも
出席しました。
ビリーのペンによる詩『ア・サウザンド・スターズ』とともに花束を添えた
85歳のジーンは、こう話しています。
「ファンタスティックなことよね。死んで20年以上も経つのに、彼の想
い出をずっと生きさせよう、彼のことを忘れないでいようって、思っても
らえるなんて」
「このビリーの銅像をとっても誇らしく思ってるのよ、あたしは。海のそ
ばに立ってるのも気に入ってるの。あの子はタグボートの甲板員を
やってたこともあるから。

ビリーの弟アルビーもシンガーで、ジェイソン・エディという名前でビ
リー・ヒューリーのヒット曲をフィチャーしたショウをホストしています。

ビリー・フューリーは、50年代に「ブリテンのエルヴィス」と呼ばれ、
数々のヒットを飛ばしました。
“Maybe Tomorrow” 、“Margo and Colette” 、“Wondrous Place” 、
“A Thousand Stars” 、“Halfway to Paradise” 、“Jealousy” “Once
Upon A Dream” 、“It's Only Make Believe” 、“In Thoughts of You” な
どのヒット曲で知られています。


*** 4月21日(金) *******************************

【サー・ポール生誕の病院が…】
ポール・マッカートニーが産まれた病院が閉鎖されることになりました。
ライス・レーンにあるウォルトン・ホスピタルは、140年近い歴史を持つ
総合病院ですが、NHSの方針により、今年中にファザカリーのセン
ターに統合されます。
ただし、将来的なヘルスケア・サーヴィスの需要に備えて、建物はその
まま残されることになりそうです。

印象的なクロックタワーで知られるウォルトン・ホスピタルは、最初は
貧窮院として1868年の4月15日にオープンしました。
1897年ごろに入所者のための診療所が開設され、1905年には
一般市民にも使われるようになりました。
1914年にはX線などの最先端の医療機器が導入され、1935年に
正式にホスピタルとなりました。
現在は、年間10万人もの患者に利用されています。

サー・ポール・マッカートニーがウォルトン・ホスピタルで産まれたのは、
1942年6月18日です。
母メアリーは、ポールの出産前まで、この病院の産科で看護婦として
働いていました。
ポールの弟、マイク・マッギアが1972年に発表したファースト・ソロ・ア
ルバムのフロント・カヴァーには、ウォルトン・ホスピタル時代のメア
リーの写真が使われています。まるで修道女のように見えますが、こ
れが当時の一般的な看護婦の制服だったのだそうです。


*** 4月23日(日) *******************************

【決勝へ!】
22日、リヴァプールは、チェルシーとのFAカップ準決勝をマンチェス
ターのオールド・トラフォードで戦いました。
21分にヨン・アルネ・リーセのフリー・キックで先制し、53分のルイス・
ガルシアのゴールで2−0としたリヴァプールは、終盤にチェルシーの
猛反撃をディディエ・ドログバのゴールによる1点だけに抑え、1−2で
決勝進出を決めました。

試合終了後、キャプテンのスティーヴン・ジェラードはこう話しています。
「まだ終わったわけじゃない。13日に大一番がもう1つ待っている。何
としても優勝したいね。次もまたタフなゲームになるだろうけど、しっか
り実力を出せば勝てる」
「チェルシーに勝ったのは妥当だと思うよ。前半はウチの方が上回っ
てたからね。そうだな、60分くらいまではこっちが押していたんじゃな
いかな」
「で、その後に猛攻撃がやって来たわけだけど、それはちゃんと覚悟し
ていた。彼らはそれだけのチームだから。でも1点許してしまったのは
まずかったね、後の仕事がもっとたいへんになってしまった。何とか抑
えきったけどね」
「ロスタイムに入った時は、もう終わりだって気持ちにみんながなって
いた。でもそこをキャラが喝を入れてくれたんだ。みんな集中しろって
ね」

リヴァプールのFAカップ決勝進出は、優勝した2001年以来となりま
す。
5月13日にカーディフのミレニアム・スタジアムで行われる決勝戦の
相手は、ミドルスブラを0−1で下したウエスト・ハムです。


*** 4月25日(火) *******************************

【キャプテンが年間最優秀選手に】
リヴァプールのスティーヴン・ジェラードが、2006年の Professional
Footballers' Association Player of the Year (PFA年間最優秀選手)に
選ばれました。
この最優秀選手賞は、選手同士による投票で決められます。
今年最終候補に選ばれたのは、ティエリー・アンリ(アーセナル)、ウェ
イン・ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)、ジョー・コール(チェル
シー)、フランク・ランパード(チェルシー)、そして昨年の受賞者ジョン・
テリー(チェルシー)でした。

24日、ロンドンのグロヴナー・ハウス・ホテルで行われた授賞式で、
ジェラードはこう語っています。
「正直言って、まだびっくりしてる。最終候補に残った他の5人のメン
バーを見たら、ものすごいタレントばっかりだもんね。誰もがスペシャ
ルなプレイヤーだ」
「候補になってなくてもすごいヤツはいる。だからつまり、この賞に相応
しいプレイヤーっていっぱいいるんだよ」
「これまでの受賞者のリストを見せてもらったんだけど、すごいよね。
ファンタスティックな名前とかレジェンドとかが並んでて。その中に僕の
名前が入るなんて、本当に光栄だ。本当にスペシャルなことだ」
「今までの人生でのベスト・ウィークエンドかもね。FAカップの決勝進出
を決めて、そしてこんなに特別な賞に選ばれるなんてね。ファンタス
ティックだよ」

ジェラード自身は、PFAプレイヤーはアンリに、PFAヤング・プレイヤー
にはルーニーに投票したそうです。
「(ルーニーについて)あいつはファンタスティックなタレントだよ。今僕
がいる場所にウェインが座るのに、そう時間はかからないはずだよ」


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▽寄稿:「新マージーサウンドのススメ」
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― イントロダクション by ミナコ ―

「ゴールドフィッシュだより」45号のホイレイク特集で登場したSumire
ちゃんのリヴァプール・レポートをお送りします。
Sumireちゃんは20歳のスーパー大学生。UKバンド、特にリヴァプール
のミュージックシーンおたく。音楽ライターとしてもメキメキ頭角と現し、
本当に将来が楽しみです。
Sumireちゃんとは去年の11月のリヴァプール・ミュージック・ウィークの
ときに初めて会い、今年3月に再会しました。
今回も2週間の滞在中はライブ三昧、そして現地のバンドとの親交を
深め、彼女のリヴァプールという街そして音楽への愛情の熱さを改め
て感じさせました。
それでは彼女の「新マージーサウンドのススメ」、お楽しみください。 

                                (ウエダミナコ)


「新マージーサウンドのススメ」 / Sumire

私の周りにはいわゆる「イギリスのロック好き」が沢山いるのだけれど、
今回の旅行の計画を友人達に話したところ、皆口を揃えて「何でロンド
ンじゃなくてリヴァプール?」と言っていた。
まだまだリヴァプールの音楽の魅力は、多くの人に認めてもらえてな
いのかな?

今回のリヴァプール訪問は2回目。1回目は去年の11月だったので、
久しぶりという感じよりは前回の延長線のような気分だった。

約2週間の滞在の中で、今ではリヴァプールのロックシーンを引っ張っ
ていく存在になった「 THE CLASH チルドレン」な THE DEAD 60'S や、
その他のリヴァプールのローカルなバンド達のライブを見る機会に恵
まれた。
一つ一つ細かく紹介したいのだけれども、そうすると字数がいくらあっ
ても足りないので、リヴァプールのミュージック・シーンの様子を含め
て、ざっとつまみ食いしてもらえればと思う。


まず滞在一日目、パブ「メトロポリタン」に THE REGIMENTAL と
TERRA ALPHA というバンドを見に行った。
勿論無料。
ここの人達は、ライブを見るのにお金を払うといった概念が無いので、
バンド達はライブでお金を稼ぐといったことは、よほど人気が出ない限
り出来ない。でも、ライブをやる機会には恵まれている。

ライブがスタートするのは夜11時。
日本では考えられないことだけど、こっちではこれが主流。明日の仕
事や学校のことを考えずにライブを見に来ている地元の人達に混ざっ
て、私も楽しんだ。
お客さんの中には、他のバンドのメンバーもちらほら。リヴァプールに
限った話では無いだろうけど、バンド同士がお互いのライブを見に行っ
て親交を深めている。

メトロポリタンでは、THE CORAL のようなどこかサイケデリックで泥臭
い、まさに「リヴァプールな」バンド達が集まっている。
更に元 THE BANDITS で現在は THE PEDANTICS のヴォーカルを務
める JOHN が毎週末にDJをやっている。私が来る1週間前にはまさ
に THE DEAD 60'S がDJをやっていたので、ファンにはたまらないだろ
う。
今メトロポリタンは最も熱い場所といっても過言ではない。

「リヴァプール=ビートルズ」
こう思ってリヴァプールを訪れるの観光客は多いだろう。
別に否定するわけではないし、事実である。けれども「勿体無い」と言
わせて欲しい。
THE CORAL を筆頭に数珠繋ぎのように湧き出てきた若手のバンド
達。彼らはあまり地元を離れることなく、夜な夜な地元のパブやライブ
ハウスでフリーライブを行い、バンド同士が競い合って自分達の演奏
技術を磨いている。
だから長年やっているバンドに対する若手のバンド達のリスペクトは
半端じゃなく大きい。

ロンドンのバンドにはまさに「勢い」「新鮮」といった言葉がしっくりくる。
新しいバンドが生まれては消えていく。
それに対してリヴァプールのバンド達にぴったりな言葉は、「熟練」。
今まで沢山のリヴァプールのバンドを見てきたけれど、どのバンドもや
たらとライブが巧い。

そしてリヴァプールの魅力の一つとして、「ライブ会場が密集している」
ということを私は挙げたい。
バーフライ、コローヴァ、ザンジバー、メトロポリタン。どれも City
Centre から徒歩5分圏内で辿り付く事が出来るし、何よりも入場料は
安く、あってない様なものなのでライブ会場のハシゴも可能なのである。
通っているうちに色んなバンド達と顔見知りになって、リヴァプール音
楽通になるのを是非お薦めしたいです!

Sumire

P.S. リヴァプールの音楽を紹介するBLOGをやっているので、こちらの
   方もよろしくお願いします。

 Liverpool*Sound*Map
  http://blog.livedoor.jp/liverpoolmusic


(Sumireさんに提供していただいた写真を、ウェブサイトの「NLW フォト・
アルバム」ページに掲載しています。あわせてご覧ください)
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo248.htm 


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▼寄稿:「 Football a Go-Go...and Go!! 」
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「 Football a Go-Go...and Go!!
        〜スペイン&イングランド フットボール日記」 / einstein

 ― 連載第2回 ―

3月6日(月) ******

〜 BARCELONA にて 〜
(前日、リバプールからバルセロナ入り)

バルセロナで待っていたのは・・・珍しく雨でした。そして、CL「バルセロ
ナ vs チェルシー」のチケットの騒動です。

実は、リバプールに行く前の3月2日にも、チケットを買いにカンプ・ノ
ウ(バルセロナのホーム・スタジアム)に来たんです。
その時は、CLのチケットは月曜日か火曜日に買いに来てと言われ、
スタジアム・ツアーに目的変更。こちらはアンフィールドとは違って、
ヴィジター・チームのロッカールームの見学になります。
グラウンドでは、新しくなったベンチに座れるかと期待しましたが・・・
シートが被せてあって、見ることさえ出来ませんでした。

ただ、以前来た時とコースが少し変わっていて、メインスタンド上部に
ある放送席へ入ることが出来るようになっていました。
そこからの視界はさすがに完璧で、電話回線用のジャックが2席おき
ぐらいについていました。何よりも足元にガラスは張ってあるものの、
その上はガラスなし。ゲーム中の音、歓声も天候もしっかり感じながら
仕事が出来るようになっているんですね。

さて、リバプールから戻ってきて、一夜明けた月曜日。
今日はチケットを買えるだろうと朝から売り場に並びに行ったのです
が、時間を過ぎても列が動く気配は一向に無し。
1時間くらい経った頃に、売り場の入り口近くで並んでいた日本人の
男の子が「チケットは無いよ」と親切に教えてくれて・・・。どうやら、販
売予定だったチケットは全部売れてしまって無いということ。
ただ、その事を係りの人も警備の人も言ってくれないものだから、みん
な並んだまんま。私もそれを聞いて、その場をすぐに離れることも出来
ず・・・。

こうなったら、いい方法ではないけれど、当日の “ダフ屋さん” 狙いに
しようと決めました。
しかし・・・これから私の読みはことごとく外れることに・・・。
そもそも、このカードがこれほどまでに話題を呼んでいるとは予想外で
した(私だけ??)。
昨シーズンにもあったこのカード、やっぱり去年のほうが驚きも新鮮さ
もあったと思って、今年は2度目だからとのんびり構えすぎていました。

試合前日ですが、夕方にスタジアム近くに行ってみるといました、いま
した、ダフ屋さんらしき人たちが。
この日のお値段、600euro とも700euro とも。冗談じゃないや! と
思って聞き流しながらもあまりの値段にビックリ。そんな値段思っても
いなかったですから。


3月7日(火) ******

〜 CL BALCELONA vs CHELSEA 〜

そして、いよいよ当日。
この日もどこからそんな話が出たのか、当日券が販売されるらしいと
チケット売り場の前に行列が。しかも、私を含め日本人の割合多し。
でも、窓口は一向に開く気配なし(何度目でしょう・・・)。

やっぱり、ダフ屋さんと交渉していかなければ。同士を見つけて交渉し
てみますが、まだまだ値段は高いまま。450euro ぐらいにはなったもの
の、私には高嶺の花。キックオフ直前まで頑張ってはみたものの(この
頃で200euro から250euro ぐらいに)、それ以降、値段は下がらず。
スタジアムからは、エトオの最初のシュートチャンスに歓声が。ここは
諦めて外のバルで観戦しようということで、Camp Nou を後にしました。

もっとそれらしい良い場所はあったと思いますが、カタルーニャ広場近
くのHARD ROCK CAFEに。
着いたのは後半10分を過ぎた頃でしょうか。

スコアは0−0のまま。
ですが、なんとなく CHELSEA の様子がおかしい。その最たる場面が、
ロナウジーニョのゴールシーンでした。「危ない!!」と、思ったら決め
られてしまいした。
昼間、バルセロナの市内で青いユニホームを着て陽気に歌っていた
CHELSEA サポーターは元気かしらと思いながらも、とにかくバルセロ
ナっ子の喜びはひとしお。
メトロの中でイムノを歌えば、そこから大合唱。いただけない事件もあ
りましたが、バルセロニスタにとっては快心の夜となったことでしょう。

現地で面白かったことを一つ。
TVのスポーツ番組でのこと。CLの取材で、空港に行っていたスタッフ
達、カメラリハーサルの途中で、空港からタクシーに乗る一人の男性
を発見! モウリーニョだ! 
そこから、タクシーを追っかけての追跡取材がスタート。まず、向かっ
たのはバルサの練習場。双眼鏡とモウリーニョ・メモを持って偵察の
「モウリーニョ」を植木の陰から隠し撮り。
そのあと、バルセロナの目抜き通りのラス・ランブラスへ向かって、通
りの売店でバルサグッズを手にとって見たり、カタルーニャの水を飲ん
でみたり。すれ違う人も「アレ?」って言う感じで振り返ったりしていま
す。でも、何かヘン・・・。
ついにレストランに入って行く「モウリーニョ」に近づいて、マイクを向け
ると・・・実は、そっくりさん、でしたぁ〜!! という遊びなのでした。

途中までは、私も本物だぁと思って見ていました。あ〜んまりにもベタ
な観光にようやく怪しいと気付きましたが、コートの着こなし、立ち振る
舞い、お顔もとってもそっくりでした。
こんなお洒落な遊び方をWC期間中、日本でも見られると楽しいですよ
ね。

CHELSEA 戦を観なかったことを、死ぬほど後悔するのかしないの
か・・・このことに答えが出る日があるとすれば、パリでバルサがビック
イヤーを掲げているところを見たときでしょうか。

(つづく)


(この連載に関連する写真を、ウェブサイトの「NLW フォト・アルバ
ム」ページに掲載しています。あわせてご覧ください)
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo248.htm 


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▽寄稿:「 Piki と Pikita のリヴァプール旅行記」
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「 Piki と Pikita のリヴァプール旅行記」 / Piki

 ― 第4回 ―

<2日目 〜 This is Anfield 〜>

スタジアム・ツアーは、開始5分前にシャンクリーの銅像に集合との事
だった。
あまり余裕がなく、ミュージアムの見学を慌しく切り上げざるを得なかっ
たのが勿体無い。

さて、いよいよスタジアム・ツアーの始まりだ。
大まかな内容としては、選手用の入り口からスタジアムに入り、選手の
ドレッシングルーム(写真4)を見て、'THIS IS ANFIELD' のプレートが
ある階段を下りてピッチへ(写真5)下り、リザーブの選手と監督が座っ
ている席、そしてKOPスタンドへと案内される。ガイドの説明を聞きな
がらスタジアム内をぐるっと見て回るといった感じだ。

時間にして45分〜50分で、案内人の親父さん(写真6)も冗談を交えな
がらの説明で、非常に楽しくも内容の濃いものになっている・・・英語が
聞き取れればの話だが・・・。
時折オフィシャルショップや公式ページの宣伝をして笑いをとっていた
のだけはわかったのだが、他はさっぱりわからなかったのがくやしい。
もっと英語力を身に付けた後にきっとスタジアム・ツアーに参加してや
る! と心に決める。なにせ、他のツアー客が笑っている中、意味が
わからずにぼけ〜っとしているのが Piki と Pikita だけだったんで、か
なり寂しい思いをした。

さて、ツアーの内容の方に軽く触れておこう。
選手のドレッシングルームでは、Reds 戦士たちのユニフォームがハン
ガーにかけられていた。でっかいバスタブがあるというシャワー室へは
残念ながら入れず。それでも実際に選手が使ってるドレッシングルー
ムに入れたので、皆お気に入りの選手のユニフォームをバックに写真
やらビデオやらをとりまくっていた。

そういえば、ツアー参加者の多くはオフィシャルショップの袋をぶら下
げていたので、リヴァプールの外から来ている人が多いのであろう。
なんでも、結構早めに予約しないと予約をとれないそうだ。ちなみにツ
アー客はぱっと見で30人ぐらいだろうか。家族連れから老夫婦まで、
様々だった。

その次は知る人ぞ知る、選手のインタビューゾーン(写真7)。衛星放
送のハイライトでよく見る、試合後に選手がインタビューを受ける場所
です。バックにスポンサーの広告が所狭しと並んでいる、あれです。前
日が代表戦の舞台だったからか、「 BBC SPORTS 」の文字があった。

その後はさらに、有名な 'THIS IS ANFIELD' のプレートがある、ピッチ
へと続く階段です。
実はこのプレートをずっと触ったり、写真をとったりしていたおかげで、
サイズが違うといわれているアウェーチーム用のドレッシングルームを
見逃してしまった。気がつくと、すでに案内人が電気を消し、鍵をかけ
ているところだったのだ。

この後にピッチへと向かうのだが、ツアー客が階段を下りる際、
『 You'll Never Walk Alone 』 (うろ覚えなので違うかもしれません)に
歓声を交えたBGMを流してくれた演出はなかなかにくい。自分たちが
選手になったような気分でピッチへ向かった。もちろん 'THIS IS
ANFIELD' のプレートにタッチをして。

階段を下りた先には、ピッチが一面に広がっている。さすがにフィール
ド内への進入はご法度のようだ。
このあと、試合中に選手が座っているベンチに皆で腰掛けて、VIP席
や、報道陣の席なんかの説明を受けたのちにKOPスタンド側に行っ
て、ツアー終了。
これだけの内容で一人£9.00ならお腹いっぱいの内容だ。ぜひ、Reds
ファンならお試しあれ!


スタジアムから帰ってきたら、丁度帰りのピークアワーで、'Saveaway'
の使えない時間帯だったので、観光で時間をつぶすことにした。

とりあえず、ビートルズ縁の場所、Mathew Street に行ったのだが、観
光客がいるかな? と思った矢先に日本人と遭遇。少し話をしたら、ど
うやら大学の講義の一環できているとか、なんとか。う〜む、すごい。
こっちはサッカー観に来たんですよ、と軽くお話をして分かれた。
なんでも、この Mathew Street は、ビートルズウィークのときはものす
ごいことになるそうな。

Mathew Street を通り抜けた後も、まだいくらか時間があったので、ピ
ア・ヘッドに向かった。
疲れもあったので、そこのベンチに座り、三美神と呼ばれる3つの建
造物(写真8)とマージー川を見ながらくつろぐことにした。

そこはなんだかやけに人が多く、警官まで数人いた。特に何かイベント
があるわけでもなさそうだし、どうみてもみんな地元人だったので、こ
の人の多さに「?」だったが、この理由は後に知ることとなる・・・。


宿へ帰って、Liz さんに今日の出来事をちょっと話した。
Liverpool を enjoy していることに満足そうな顔をしてくれたのがとって
も印象的だった。
Liverpool の人たちはとっても気さくで、なんと言っても自分の街を誇ら
しく思っているのがいい。その点は見習わなければ。

次の日はLFCの練習場 Melwood Training Ground に足を運ぼうと計
画を立てていた。
どうせなら選手が練習場に到着する時間へ行きたいので、早起きする
ために、この日は早めに就寝することにした。

(つづく)


(この連載に関連する写真を、ウェブサイトの今週の「NLW フォト・アル
バム」ページに掲載しています。どうぞご覧ください。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo248.htm 


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▼スカウスハウス・ニュース
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*** お休みのお知らせ ******

「スカウス・ハウス」は、4月28日〜5月5日までお休みとさせていただ
きます。


*** リンク追加しました ******

ウェブサイトの「リンク集−日本語サイト」ページに、「レインボートラベ
ル」さんを追加しました。
旅行代理店レインボートラベルさんが運営する、業務渡航をテーマに
したポータルサイトです。
旅行に関する情報が満載です。関空の3Dマップにはびっくりしました。
http://scousehouse.net/links-japanese.htm
http://www.rainbowt.jp/


*** スカウスハウス・ツアー2006 ******

“世界最大のビートルズまつり” International Beatle Week 観光のた
めの個人パッケージ「スカウスハウス・ツアー2006」の参加者を募集し
ています。この夏、ぜひぜひリヴァプールでお会いしましょう!
http://scousehouse.net/beatles/scousetour2006.htm


*** 語学留学生募集中 ******

リヴァプールへの語学留学をサポートしています。
詳細については、ウェブサイトの「語学留学案内」ページをご覧くださ
い。
http://scousehouse.net/study/index.htm


*** ビートルズ・ガイドツアー ******

リヴァプール&ロンドンのビートルズゆかりの地を訪ねるガイドツアー
をアレンジしています。
ツアーの詳細は、ウェブサイトの「ガイドツアー」ページをご覧ください。
http://scousehouse.net/beatles/info.htm
http://scousehouse.net/beatles/guide_london.htm


*** 原稿募集中 ******

「リヴァプール・ニュース」では、読者のみなさんからの投稿を募集して
います。
旅行記、レポート、研究、エッセイ、写真などなど、リヴァプール、ある
いは英国に関するものなら何でも歓迎です。
お気軽にお寄せください。楽しい作品をお待ちしています。


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▽今週のフォト
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*** 今週のフォト・アルバム ******

「NLW フォト・アルバム」ページに、今週のニュースや寄稿にちなんだ
写真を掲載しています。ぜひご覧ください。
http://scousehouse.net/magazine/nlw_photo248.htm 


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□■ 第248号 ■□

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