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Vol.31 Premiership; Liverpool VS Norwich, Anfield 19.01.2013 |
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from NLW No.540 - February 05 2013 |
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バックナンバー |
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下村えり
Eri Shimomura |
リヴァプール在住のフローラル・デザイナー。ファンとして長年プレミアリーグをウォッチし続けるうち、日本からの取材コーディネートや原稿執筆を手がけることに。スカウス・ハウスのメールマガジン「リヴァプール・ニュース(NLW)」に『Footballの旅』と『リアルエールのすすめ』を不定期連載中。 |
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【 Introduction:はじめに 】 2013年最初の「Footballの旅」です。本年もどうぞ宜しくお願いします。
今年最初の「Footballの旅」は、雪のAnfieldからお送りします。
クリスマスから年始にかけて、二桁の気温で穏やかだったLiverpoolですが、ついに寒波が襲ってきました。
とはいえ、雪が積もるのは珍しくもありで、各地で交通網の乱れや事故などのニュースが伝えられる一方、やっぱり国籍問わず雪で喜ぶのは子供たちと犬。雪ぞりを持ち出して遊ぶ光景には心がなごみますし、元気な声にはやはりパワーを貰います。「今年も元気一杯頑張るぞ」っと。
【 Anfield:本日の見所 】
氷点下と冷え込んだ今日のAnfieldだが、Liverpoolファンの心はというと、ウォーミングアップ中(?)といったところだろうか。
先週のManU戦は惜しくも黒星。後半はぎりぎりまで追いつめただけに、ポイントなしは悔しさが残った。本日はこの屈辱をバネにして白星で飾りたいものだ。
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さて、新年早々に選手の移籍マーケットがオープンし、各チームで少しづつ動きが見られているのだが、13日付けのThe Guardian紙に掲載された記事がとても興味深い。
引く手あまたの選手のリストではなく、「どのクラブからも声のかからない人気のない選手」を取り上げていたからだ。
いかにも皮肉たっぷりの所がイギリスらしい。全部紹介したいところだが、Liverpoolに関係した選手だけをとりあげてみる。
Joe Cole(29)
チェルシーから移籍金なしでリバプールに移籍したものの、初戦いきなりの退場処分でみそをつけた。たまに出場機会があると張り切りすぎのティーンエイジャーのようだが、実はまもなく30歳。
Paul Martyn Konchesky(30)
ホジソン元監督が連れて来た選手。スピードに乏しくロングボールに頼りすぎ。ダルグリシュ前監督時代にノッティンガム・フォレストにレンタルされた。
Milan Jovanovic(30)
12万ポンドという週給にはOKを出すクラブがあったとしても、重いファーストタッチとポジショニングの悪さに二の足を踏むクラブが大勢。
この後Joe ColeもめでたくWest Hamに移籍が決まり、Koncheskyは2部リーグのLeicester Cityでプレイしているが、Jovanovicにはまだ所属先がないようだ。
同じような境遇の選手が他にも23人も取り上げられていた。イギリスの新聞らしく正に辛口の書き口、読んでいて、本当ににんまりしてしまう。
今冬の移籍といえば、Liverpoolはご存知の通りChelseaから12万ポンドでFW Daniel Sturridgeを獲得。移籍するなり2試合連続ゴールの活躍である。もし今日も得点して3試合連続となれば、1974年のRay Kennedy以来の快挙だそうだ。その新兵器のホームデビューとなる本日は、エースFW Luis Suarezと並べてスターティングメンバーで起用するとのニュースが入った。これは見ものである。
一方のNorwich、10試合連続無敗記録を作った後、5試合中4試合を黒星とちょっと低迷中。
この両者の対決は、ここ数年の7試合ではすべてLiverpoolが勝利を飾っている。NorwichのAnfieldでの最後の勝利は1994年4月まで遡らなければならないそうだ。
今日はエースGrant Holtも怪我から戻ったことで、前向きなムード。不名誉な記録に終止符を打つことが出来るのだろうか。
【 Norwich City Football Club:ノーリッチ・シティFC 】
ここでアウェイチームのNorwich Cityについて、簡単に説明を入れてみたい。
カナリーズ(The Canaries)の愛称で知られてる黄色とグリーンのチームカラーを持つNorwich Cityの創立は1902年。本拠地はNorwichメイン駅から直ぐのCarrow
Roadキャロウロード、26,034人を収容できる。2011年、7シーズンぶりにプレミアリーグに復帰した。昨シーズンは20チーム中12位と大健闘。今年は正念場の2シーズン目となる(昇格直後の1年目はそこそこの成績で残留、しかし2年目に脱落するチームが多い)。
ここのチームは、イギリスの有名料理家Delia Smithが会員でもあり、プレイヤーの食のコントロールを始めとし、Carrow RoadのレストランとバーもDelia一色のオリジナル、訪れる人がフットボール以外でも楽しめる様にと、彩りを添えてある。
監督を務めるChris Hughtonは、Newcastle United、Birminghamを経て2012年の6月から就任し、今に至っている。
【 Kick Off:試合開始 】
今日の試合は、友人の大学生(只今卒論奮闘中)が雪の中ホームタウンのリバプールへ戻ってきたので、一緒に観戦することになった。彼はチャキチャキのスカウサーで、小さい頃から父親に手を引かれてAnfieldに通った正真正銘のLiverpoolサポーター。この日は彼の父もシーズンチケットでKopのどこかにいるらしく、試合後にPubで落ち合うことになっていた。
チケットの席はなんとMain Standの選手席の横、しかも最前列だった。怪我で欠場のウルグアイ代表DF Sebastian Coatesがスーツ姿でグランドのファンに大サービス。サインや写真撮影に心よく応対していた。
<前半> 定刻に始まったゲームは、ホームLiverpoolが上々の立ち上がり。迷うことなく攻めに出た。
開始3分、Suarezのゴール左からのクロスに逆サイドで構えるMF Stewart Downingが頭で上手く合わせる、わずかにネットを反れた。
Norwichは7分すぎ、MF Lucas LeivaのMF Robert Snodgrassへのファウルでフリーキックを得て、ゴール左からDF Ryan Bennettがヘダーで押し込む。しかし惜しくも本日レイナの代行キーパーBradley Jonesの正面。簡単にセーブされてしまう。
Liverpoolは左サイドバックDF Glen Johnsonが何度も何度も怒涛の攻め上がりを見せ、DowningやSuarezと連動して新星Sturridgeへ繋げる展開。美しい連携が随所に見られた。特にSuarezとSturridgeのゴールデンコンビのひらめき溢れるプレイには何度もハッとさせられた。まだ2試合目とは思えないチームワークだ。Anfieldの観衆がそのたびにどよめく。
そして26分、ついにLiverpoolが先制点。
中央でねばったSuarezからのパスを受けたMF Jordan Hendersonが、右足ボレーでロケットショットをゴール右に叩き込んだ。1−0。
その後もLiverpoolは押せ押せで攻め続け、36分には追加点が入る。
LucasからのロングボールをSturridgeがダミーで流し、Suarezへ。Suarezらしい絶妙なタッチでキーパーをかわし、見事なゴール。2−0。
<後半> 後半に入ってもLiverpoolの勢いは止まらない。
56分、JohnsonとのワンツーからDowningの弾丸ショットがNorwichゴールを襲う。これは枠を捉えきれなかったものの、Liverpoolの攻撃は更に続く。完全に試合をコントロールされたNorwichサイドはまったく自分たちのプレイができない。
そして59分、待ちに待ったSturridgeのホーム初ゴール! ゴールほぼ中央でボールを持ったHendersonが右サイドのDowningへ振り、Downingがダイレクトで折り返すと、ボールはキーパーの手をすり抜け、走り込んで来たSturridgeが左足で軽く合わせる。加入3試合目のSturridgeによる3試合連続ゴールが決まった。3−0。
ほぼ絶望的な点差になり、Norwichサイドも反撃のアイデアが全くない。
そして後半66分、左サイドから中央へドリブルで切り込んだJohnsonがMF Steven Gerrardへショートパス。右足から迷わず放たれたミドルシュートがゴール左隅に決まった。キャプテンお見事! 4−0。Anfieldの歓声はピークに達した。
そしてダメ押し74分、途中出場のMF Raheem Sterlingの突破がBennettのオウンゴールを誘った。5−0!
【 Ending:試合終了 】 なんと5得点。ファンにとっては笑いの止まらなくなるようなゴールの大盤振る舞いでMan U戦の雪辱を果たしたLiverpool。新星Sturridgeの起用が吉と出て、Suarezや他のプレイヤーと素晴らしくリンクした。ハイスキルな動きでボールを徹底的に支配し、高得点につなげることができた。
Norwichの封じ込み作戦は失敗に終わり、黒星街道は続行中。Anfield入りしていた料理家Delia Smithもこの完敗に落胆してることだろう。
80年代にトップリーグを賑わしていたNorwichの名に賭けても、来シーズンの降格だけはどうにか避けてほしいものだ。
【 マッチ・データ 】
Premiership 12-13
Liverpool VS Norwich City
Anfield Stadium
19 January, 2013 15:00 Kick Off
Attendance: 44,901
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リバプール |
ノーリッチ |
スコア |
5
(Henderson26, Suarez36,
Sturridge59, Gerrard66,
Bennett(og)74) |
0 |
ターゲットショット |
9 |
1 |
コーナーキック |
9 |
4 |
ファール |
10 |
8 |
オフサイド |
2 |
1 |
イエローカード |
1
(Johnson42) |
1
(Snodgrass80) |
レッドカード |
0 |
0 |
ポゼッション |
68% |
32% |
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Liverpool
Jones, Johnson, Wisdom, Carragher, Agger,
Henderson(Allen77), Suarez, Gerrard, Lucas(Sterling69),
Downing, Sturridge (Borini, 69).
Subs Not Used: Shelvey, Skrtel, Gulacsi, Robinson.
Goals: Henderson, Suarez, Sturridge, Gerrard.
Booked: Johnson. |
Norwich City
Bunn, Garrido, Bennett, Martin, Turner,
Snodgrass(Pilkington86), Johnson, Bennett(Hoolahan65),
Tettey, Holt, Howson.
Subs Not Used: Jackson, Tierney, Kane, Barnett, Rudd.
Booked: Snodgrass. |
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from NLW No.540 - February 05 2013 |
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