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Vol.14 UEFA Champions League Group Phase; Liverpool VS Olympique Marseille, |
Anfield 26.11.2008 |
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from NLW No.367 - December 02 2008 |
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バックナンバー |
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下村えり
Eri Shimomura |
リヴァプール在住のフローラル・デザイナー。ファンとして長年プレミアリーグをウォッチし続けるうち、日本からの取材コーディネートや原稿執筆を手がけることに。スカウス・ハウスのメールマガジン「リヴァプール・ニュース(NLW)」に『Footballの旅』と『リアルエールのすすめ』を不定期連載中。 |
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【 Introduction:はじめに 】 先週に続いての『Footballの旅 Vol.14』、今回はチャンピオンズリーグ(CL)グループD、<Liverpool FC vs Olympique Marseille>のレビューです。どうぞ、お付き合いください。
【今回の見所】
私の一番願いは、やはりリバプールがイスタンブールで見せたあの奇跡と執念を、ホームのアンフィールドでも見たい、ということ。
そのキーマンである主将Steven Gerrardは、先週はイングランド代表の親善試合(対ドイツ)とリーグ戦(対フルアム)の2試合を故障で欠場したもののすでに回復、今日は登場してくる見込みである。
28歳の彼の今季に賭ける意気込みや目標を語ったインタビューは、Liverpool FCのオフィシャル・サイトだけでなく、ローカルのタブロイドを賑やかしている。
イスタンブールでのミラノ戦が彼の最高の瞬間だったと認めながらも、しかしそれに満足することなく、あのハングリーな精神を決して忘れずに次の試合にそれを生かし、更に良い試合をクリエートしたい、と彼は語っている。
選手として熟年期を迎えているGerrard。引退までに2度目のチャンピオンズ・リーグ制覇とリーグ優勝を達成するという、必死のバトル宣言だ。
どのチームにも、要となるキープレイヤーは存在する。しかし、Gerrardのように大胆かつストレートにチームを鼓舞し、勝利を自らの力でつかみ取って行く選手は未だ見たことがない。
これまで何度も、神がかりとでも言うしかないようなプレイでチームを救ってきた。Robbie Fowlerが去った後のリバプールFCに無くてはならないカリスマ的リーダーであろう。
リバプールは前節(11月4日)、ホームでのAtletico Madrid戦、終了直前のロスタイムにGerrardのペナルティーで追いつき、1−1のドローに持ち込んだ。
現在グループDにおいて、トップのAtletico Madridに1ゴール差で2位につけている(以下詳細)。
UEFA Champions League : Group D Table (04 November 2008)
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P |
W |
D |
L |
F |
A |
GD |
PTS |
1 |
Atletico Madrid |
4 |
2 |
2 |
0 |
7 |
3 |
4 |
8 |
2 |
Liverpool |
4 |
2 |
2 |
0 |
7 |
4 |
3 |
8 |
3 |
Marseille |
4 |
1 |
0 |
3 |
5 |
6 |
-1 |
3 |
4 |
PSV Eindhoven |
4 |
1 |
0 |
3 |
3 |
9 |
-6 |
3 |
リバプールとしては、あと勝ち点3で無条件でベスト16に進出が決まる。
次の最終節はアウェイということもあるので、なんとしても今夜に決めておきたい。
方やアウェーチームのマルセイユは、2007年10月のCLグループリーグにおいてリバプールから白星を挙げ、アンフィールドで勝利を飾った初めてのフランスチームとなった。
しかしここ最近のアウェーでの記録は、7試合中6敗という無残な結果である。
前回11月4日は、ホームにてKoneの先制点とNiangの2得点でPSVに3−0で勝利を飾り、リーグテーブルの3位につけている。
今日はリバプールのホームゲーム。マルセイユの勝利は難しいだろうが、少なくともアンフィールドの観衆を楽しませてくれるパフォーマンスは見せてくれるのではないだろうか。期待したい。
【 Anfield:アンフィールド 】 今日のリバプールは小雨の空模様だが、先週末のとんでもない寒波を思えばしのぎやすい。
9月末にグリニッジ・タイムに戻ってからのイギリスは、12月の冬至までは、刻々と暗さが増す。11月下旬ともなると日没は午後4時ごろなので、試合が始まる時間は当然ながら真っ暗である。
暗闇の中に浮かんだアンフィールドに到着。照明だけでなく、スカウサー達のパワーがスタジアムを明るく照らしているように見えた。
チケットが手元に届かなかったため、スタジアムのチケットオフィスで再発行してもらう。
多くの同胞がいたと見え、長蛇の列に並ぶ羽目になってしまった。間もなく試合開始のアナウンスが場内に流れて、気持ちは焦る。無事チケットを手にしてスタジアムに入るが、2分も試合をミスってしまった。
試合は定刻19:45にMarseilleのキックで始まっていた。大急ぎで席につく。まだ空席もちらほらで、少しほっとした。
【 Kick Off:試合開始 】
<前半> 試合直後はリバプールがゴールを目指して積極的に前に出る。
開始3分。DF Carragherがボールを持つとMF(FW) Kuytに素早くパス。
KuytからMF Alonsoへ。そしてMF Mascheranoへ送られるはずのボールは、スキップして大きくコーナーに反れてしまった。
リバプールはAlonsoを中心にしてパスワークを展開、ボールをコントロールするが、なかなかFW Torresまで繋がらない。
17分にはDF Aggerのトレードマークである20ヤードのショットがマルセイユ・ゴールを襲うが、GK Mandandaに難なく止められてしまう。
マルセイユも必死にボールをキープしようとし、MF Niangを中心にゴールに向かうが、オフサイドの旗が揚がる。
22分、Gerrardから受けたボールをTorresがインサイドボックスに持ち込んでKuytへクロス。しかしKuytのヘダーはいまひとつ弱かった。得点ならず。残念!
しかしその直後、リバプールに再びチャンスが訪れた。Alonsoのクロスを頭で上手くあわせたGerrardのゴールが決まった。
リバプールが先制。1−0。
34分、Carragherのファールでマルセイユがセンターサークルの外でフリーキックを得る。
しかしMF Zianiの蹴ったボールはゴールの上に大きくそれた。
マルセイユは前半終了間近にも数度フリーキックを与えられるが、いずれもゴールに届かない。
<後半> Benitez監督は後半からDF Aurelioに代えてDF Dossenaを投入。リバプールは更なる追加点を狙って攻撃を開始する。
46分のGerrard からのコーナーキック。ゴール前で列になって待ち受けるチームメイトには届かず、マルセイユDF Bonnartにクリアーされる。
48分にもMF RieraからGerrardに渡ったボールは前方に走るKuytへと送られるが、惜しくもオフサイドの旗が揚がる。
1点を追うマルセイユは、前半で目立っていた中盤でのパスの乱れも少なくなり、次第に試合の流れを掴む。
66分、リバプールのDossenaのファールで得たフリーキック、MF Ben ArfaのショットはGK Reinaの素早い対応で阻止された。
その直後にもマルセイユにチャンス。ZianiからのコーナーキックをDF Zubarがヘッドで合わせるがゴールの枠を捕らえられない。
同点には及ばないものの、マルセイユが優勢に試合を進める。
78分、ボールを奪ったマルセイユMF Canaの後方からGerrardがスライディング、ボールへのチャージだったが、Canaはこの衝撃で地面に倒れる。チームメイトが駆け寄り、Gerrardに対しても怒りを露にするが、レフリーが中に入り、騒ぎは収まる。結果Gerrardにはカードは出ず、言葉での警告のみで終わる。
後半のリバプールは守りに徹し、ゴールの予感はまったくと言っていいほど感じられなかった。
ロスタイム3分というアナウンスが流れる頃には、もう客席を立って家路を急ぐリバプールファンが多かった。
試合内容はともかく、グループステージ無事通過の結果には満足したことだろう。
【 Ending:試合終了 】 結果、リバプールはキャプテン自らのへダーシュートの1点を守り切り、5年連続でグループを突破し、チャンピオンズ・リーグの16に進出することが決まった。
試合終了後のBenitez監督へのインタビューでは、得点後守りに入ったリバプールの魅力に欠けたパフォーマンスを厳しく咎める質問も多かった。
Benitez監督自身、『最高に素晴らしいパフォーマンスとは言えなかったのは事実であるが、今一番大切な仕事は成し得たというところだ』と淡々と語った。
最後に、わたしは現場に居て気が付かなかったが、後で知ったニュースで、試合後(?)、Steven Gerrardに向けて観客席から物が投げ込まれた様子。
数週間前にも同じ様なアクシデントがチェルシーのストライカーDidier Drogbaを襲ったばかり。Drogbaは観客席から投げ込まれたコインを拾って投げ返し、その結果FAから3試合の出場停止を言い渡されることになった。
Gerrardはクールにもアウェーサイドの不愉快な行為にはとりあわず、その場を去ったとのこと。Benitez監督はGerrardの行為を『プロフェッショナル』と称えたという。
【 マッチ・データ 】
UEFA Champions League Group Phase
Liverpool VS Marseille
Anfield Stadium
26 November, 2008 19:45 Kick Off
Attendance: 40,024
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リバプール |
マルセイユ |
スコア |
1(Gerrard23) |
0
|
ターゲットショット |
4 |
5 |
コーナーキック |
6 |
3 |
ファール |
21 |
8 |
オフサイド |
6 |
4 |
イエローカード |
1(Mascherano) |
1(Niang) |
レッドカード |
0 |
0 |
ポゼッション |
50% |
50% |
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Liverpool
Reina, Arbeloa, Carragher, Agger, Aurelio (Dossena 46),
Mascherano, Alonso, Kuyt (Leiva Lucas 85), Gerrard,
Riera (Benayoun 63), Torres.
Subs Not Used: Cavalieri, Keane, Babel, Kelly.
Goal: Gerrard 23.
Booked: Mascherano. |
Marseille
Mandanda, Bonnart (Samassa 89), Zubar, Hilton, Taiwo, Ziani,
Cana, Cheyrou, Ben Arfa, Niang, Kone (Valbuena 78).
Subs Not Used: Riou, Rodriguez, Zenden, Kabore, Grandin.
Booked: Niang. |
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from NLW No.367 - December 02 2008 |
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