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Vol.25 Premiership; Liverpool VS Bolton, Anfield 27.08.2011 |
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from NLW No.474 - September 13 2011 |
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バックナンバー |
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下村えり
Eri Shimomura |
リヴァプール在住のフローラル・デザイナー。ファンとして長年プレミアリーグをウォッチし続けるうち、日本からの取材コーディネートや原稿執筆を手がけることに。スカウス・ハウスのメールマガジン「リヴァプール・ニュース(NLW)」に『Footballの旅』と『リアルエールのすすめ』を不定期連載中。 |
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【 Introduction:はじめに 】 NLW読者のみなさまこんにちは!
2011年プレミアリーグの開幕から早くも数週間が過ぎました。私にとっては久しぶりのレビューになります。どうぞしばらくの間お付き合い下さい。
【 Anfield:アンフィールド 】 イングランド北西部に位置するリバプールは、8月の後半ともなると初秋を思わせるような肌寒さである。この日も例外ではなく、18度から20度前後のクールな気温と変化に富んだお天気。
Anfieldに着いたのは試合開始2時間前であったが、すでに驚くほどの人混みと熱気である。このスタジアムと周辺の気温や気圧は、ほかよりも高くなっているに違いない。Anfieldマジックである。
時間はまだ余裕がある。Anfieldの目の前のサポーターPub“The Park”で飲んで行こう。しかしそこは人であふれている。店内に入るにも列に並ばなくてはならない。そのための係員まで用意されている始末。やっとの思いで中に入るが、入ったところで身動きができず、バーのカウンターまでの道のりの遠いこと、遠いこと。ようやく辿り着いたと思っても、なかなか順番が回って来ない。サーブされるまでじっと待つことおよそ10分。1パイントのビールにありつくのにこれほど苦労したことはないかもしれない。
LiverpoolサポーターのPubだけあって、応援歌が絶えずバックグランドで鳴り響く。しかも当然ながらLiveである。噂には聞いていたが、結構Powerful!!!
私は実はMan Uサポーターであるが、応援歌に誘われて自然と身体が動き出す。Man UファンならLiverpoolを憎むのが当然というステレオタイプな観念は私には全く無い。リバプールに住むようになってからは特に、EvertonとLiverpoolの両フットボールチームに対しては愛着を感じている。
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ほろ酔い気分でPubを出て、スタジアムの中に入る。
【 New Players Update:新移籍情報 】
ホーム側Liverpoolは、8月31日の移籍マーケット最終日に面白いニュースがバタバタと飛び込んできた。
まずArsenalやSpursが目を付けていたMF Joe Coleだが、フランスのリールと1年のローン契約を結んだ。そしてFW David NgogはBoltonへ移籍。
一番面白いのは、FW Craig Bellamyがフリー移籍でリバプールへ戻ってきたことだ。Kenny Dalglishを見て育ったベラミーが、彼からのラブコールを受けてAnfieldに戻ってきた。彼自身最高に嬉しかったようで、喜びのコメントをいくつも残している。その一部を紹介しよう。
ベラミー:今季獲得した選手たちの多くが英国人で、リバプールのファンになった頃を思い出した。懐かしい感じがするし、そんなチームの一員になれるなんて本当にすごく光栄だよ。ケニーといえばおそらくクラブ史上最高の選手。そして彼は選手としてだけではなく、監督としても成功した。彼が去ってからあの頃のような偉大さがなくなってしまっていたと思う。だから彼が戻ってきた時代の一員になれるなんて本当に嬉しいんだ。
彼は使い方によっては魔法に変わるトリッキーな選手でもあるが、ケニー自身「彼の才能を信じてる」とコメントし、リバプールの新たな即戦力と期待されている。
その他では、ウルグアイ代表DF Sebastian Coatesを獲得し、Sunderladから£16mでMF Jordan Hendersonを、そしてAston VillaからMF Stewart Downingを£20mで獲得した。
これによって、前監督のHodgsonの時代に加入したプレイヤーのほとんどが姿を消すことになった。
ミッドフィールドからディフェンスにかけての高年齢化が進み、新旧交代を余儀なくされつつあったリバプールだが、Kennyも少ないバジェットから必要充分なPlayerを獲得した様にうかがえる。今後、彼が新旧のプレイヤーをどの様にブレンドしていくのか楽しみである。
一方のOwen Coyle監督率いるBolton Wanderersであるが、リバプールから俊足FWのNgogを得て、肉弾戦に強い選手DF Gary CahillやキャプテンのFW KevinDavisに加え更に戦力強化。Cahillの移籍も随分騒がれていたようだが、最終的にBoltonに留まったようだ。
【 Bolton Wanderes FC:ボルトン・ワンダラーズ】
ここで今日のアウェイチーム、Boltonについて簡単に紹介したい。Boltonは地理的にいうとManchesterの北部に位置し、イングランド北東部にあたる。
フットボール史では、1888年に始まった世界最古のフットボールリーグ12チームのうちの1つであり、歴史は古い。
1874年にChrist Church FCの名でスタートし、現在の名Bolton Wanderersに改名したのは1877年である。
昨シーズンの途中に就任した監督のCoyleは、現役時代はBoltonのプレイヤーでもあった。彼はスコットランド人でグラスゴー出身。プレミアリーグの中にグラスゴー出身の監督がなんと6人もいるのは驚きである。
ちなみに6監督の中にはリバプールのDalglishやエバトンのDavid Moyes、マンUのAlex Fergusonも含まれている。
Boltonと言えばロングボールとフィジカルフットボールが代名詞となっているが、Coyleにより流麗なパスワークとポゼションフットボールを融合、厚みのあるチームが出来上がって来ている。
特に、何処からも攻撃が仕掛けられるミッドフィルダー陣の充実や、安定したゴールキーパーJussi Jaaskelainenは注目すべきポイントだ。先シーズン10位とリーグテーブル真ん中に付けたが、今シーズンは少しでも上位に躍進出来るのか楽しみである。
【 Kick Off:試合開始 】
リバプールは開幕戦でサンダーランドと引き分けたものの、その後は連勝で快適な滑り出しをみせている。キャプテンでありチームの切り札でもあるMF Steven Gerrardは怪我で長期離脱中であるが、絶対的なファンの支持を得ているDalglishは、昨シーズン途中にHodgsonから受け継いだチームを、確実に自分のカラーに変えて行っている。効率的であり、攻撃的なフットボールだ。
<前半>
ホイッスルと同時にFW Luis SuarezからFW Dirk Kuytにボールが渡り、試合が始まった。リバプールはボールをホールドし、前方へと時間を掛けて丁寧にボールを廻す。ボールを奪われても、すぐに取り返す。
そして早くも開始15分、ホーム陣営に歓声が上がった。
左サイドのタッチライン際からSuarezが右足アウトサイドでクロスを入れると、Downingがボレーでシュート。これは惜しくもGK Jaaskelainenに止められるが、Kuytがこぼれ球を拾いHendersonへとパス。新入りHendersonが見事にリバプールでの初のゴールを決めた。1−0!
その後はBoltonが積極的に反撃に出る。
17分、ゴール横右サイドからのクロスを、左サイドで待ち構えるブルガリア代表MF Martin Petrovが利き足の左で鋭いボレーシュート。しかしGK Pepe Reinaの強力なハンドで跳ね返される。グレイトショット&グレイトセイブ!
危機を乗り越えたリバプールは再度主導権を握り、Suarez、Kuytのコンビで前へ前へと出る。
そして24分、ピッチ中央でHendersonがオフサイドラインを警戒するSuarezにボールを上手くリリース、SuarezとJaaskelainenは1対1となる。ペナルティーボックス右前でSuarezはループシュートを放つが、僅かにゴールの上を掠った。会場からは一斉にため息が漏れる。
<後半>
1−0で迎えた後半、追加点の欲しいリバプールと同点に追いつきたいボルトンであったが、主導権は完全にホームのリバプールが握る。
50分にはこぼれ球をしっかりと掴んだMF Charlie Adamが左足でシュートを放つがゴール右に逸れる。
しかし続く52分には、Adamからのコーナーキックをゴール前でSkrtelが上手くあわせて、ゴールが決まった。2−0! ホーム待望の追加点にAnfieldは大きく揺れる。
更にその1分後、Kuytからのパスが先ほどのゴールをアシストしたAdamに渡ると、効き足とは反対の右足であっさりゴールを決める。3−0!
そしてリバプール圧勝と見えた後半ロスタイムの92分、ボルトンからのロングボールを阻止しようとしたDF Jamie Carragherがミスタッチ。ボールはPetrovに渡る。PetrovがFW Ivan Klasnicにパス。そしてボールはネットに収まった。3−1!
【 Ending:試合終了 】 結果、ロスタイムの集中力欠如はややあったものの、Boltonのオープン過ぎる守りにも助けられて、リバプールの圧勝ゲームだった。
新加入のDowningとHendersonの働きが前線のKuytとSuarezに幅のある攻撃オプションを与えていた。本日の彼らのパスワークに特別な美しさを感じたのは私だけではあるまい。これに怪我から戻ったキャプテンGerrardが加わると、どんな素晴らしいフットボールが完成するのだろうか。早く見てみたいものだ。
【 マッチ・データ 】
Premiership 11-12
Liverpool VS Bolton
Anfield Stadium
27 August, 2011 17:30 Kick Off
Attendance: 44,725
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リバプール |
ボルトン |
スコア |
3
(Henderson15,
Skrtel52, Adam53) |
1
(Klasnic90) |
ターゲットショット |
9 |
4 |
コーナーキック |
12 |
6 |
ファール |
5 |
7 |
オフサイド |
3 |
0 |
イエローカード |
0 |
2
(Steinsson43, Klasnic49) |
レッドカード |
0 |
0 |
ポゼッション |
60% |
40% |
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Liverpool
Reina, Jose Enrique, Agger, Carragher, Kelly(Skrtel 30),
Henderson(Maxi 76), Downing, Lucas, Adam, Suarez(Carroll 76),
Kuyt.
Subs Not Used: Doni, Robinson, Spearing, Shelvey.
Goals: Henderson, Skrtel, Adam. |
Bolton
Jaaskelainen, Steinsson, Robinson, Cahill, Knight,
Muamba(M Davies 26), Eagles(Tuncay 56), Petrov, Reo-Coker,
Davies(Pratley 71), Klasnic.
Subs Not Used: Bogdan, Wheater, Riley, Blake.
Goal: Klasnic.
Booked: Steinsson, Klasnic. |
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